おおかみ男の娘

どうするつもりなんだろう…?


「桐生院さーんっ!!今帰り?」


「………えぇ。まぁ。」


「何で矢なんて持ってるの?」


「えと…まぁ色々あって…。」


「そっか…。それより桐生院さん、僕は椿ちゃんと付き合ってないんだよ?だから後を付けるのはやめてくれないかな!?」


「…………えっ?」


「君の相手なら又するからさ…。」


「はぁ…?」


「それじゃーね!」



嬉龍は桐生院 彩に手を振って

隠れていた私の元へと走ってくる。



って…完全にあれだよね…。嬉龍くんが


何か勘違いしてるみたいだったよね!?


ごめんね…嬉龍くん…。



「椿ちゃん、帰っていったよ!!」


「あ…ありがとう!!嬉龍くんっ」



私は嬉龍くんを抱き締めた。



この偽の恋人同士って関係も悪くない。

彼を思い存分利用できる…。


私はニヤリと笑った。



「ちょっ……椿ちゃん////」


「本当にありがとう…」



私はこうして呪いをかけられる事から

いつだって逃れることが出来るのだから…。
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