キラリ
キッチンに入ると、切り分けられたパウンドケーキとお茶の用意があった。



「このケーキ、千明ちゃんと翔太くんが持ってきてくれたのよ。みんなで食べなさい。

良かったね。あの2人が来てくれて」


「うん……」



母は、私と翔太が付き合ってる事は知ってて

私と千明の事は「中学からの親しい仲」だと思っている。


それ以上の、もっと複雑な事情については把握していない。


親の前でも「友達が沢山いる、みんなと仲の良い子」である私は、友達の悪口や友人関係による悩み·愚痴を一切、親に言った事が無いのだ。
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