刹那恋愛





ある日のこと

健斗が施設に帰ってこない日が2日続いた



最近は真面目に帰ってきていたのに
今日に限ってこんなことはおかしいと思ったが連絡がつかなくて心配していたとき



雪菜の携帯がなった

健斗からだった



雪「もしもし健斗!?今どこにいるの?みんな心配して…」


?「久し振り、雪菜。元気だった?」

雪「…た、ける?」

猛「そう。憶えてくれてたんだ。嬉しいな」


電話越しに聞こえたのは嬉しそうな猛の声と

必死に何かを叫んでいる健斗の声だった



雪「健斗に何したの!?…何で健斗と?…」

猛「クスッ…落ち着いて?今からね、雪菜と会いたいなぁって思ってさ…だめかな?」

雪「嫌…って言ったら?」
猛「健斗っていうんだね、この不良くん」

雪「ッ…行くよ…」

猛「良かった。来てくれないかと思った」

雪「そのかわり、健斗には手、出さないで!」

猛「随分親しいんだね。付き合ってるの?」

雪「違う。どこに行けばいいの?」

猛「素直な雪菜は好きだよ…クスッ」



怖い、恐い、コワイ、コワイ、コワい


あの時のことを思い出すと体が震える


だけど



なによりも




健斗が傷つけられるのは見たくない


また

直也のときみたいになりたくない





狂気じみた猛が恐い



でも

再び誰かを失うのはもっと恐い




猛なら殺りかねない



健斗が




............殺される




.




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