放送部からお伝えします
だから今回もそうなるんじゃないかと、先生達にも黙っている。



「大丈夫だって! ヤマ、俺から見てもバカだから!」


「……わかった」


草太が呆れたように、山口先生だけなら、と了承した。

すると、草太はかなめの制服を直し始めた。


「お前、もう少し身なりよくして」


「別にいいだろ、そんなの」


まるで風紀委員のような草太に刃向かう。


「良くない。情報くれるんだから、良くしなきゃ駄目なんだよ」


かなめの頭を叩いて、草太は階段を上って行った。

強く叩かれた頭をさすると、いつも叩く位置よりズレているのに気がついた。

そして、草太と同じ目線で話していたことに、かなめは気づいた。


かなめは最近、急に身長が伸びている。


「気にしてんのか……?」


不思議に思いながら、壁にある鏡で草太に直された制服を見る。

身なりも身長も違って見えた自分に、ピースして階段を上がった。









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