放送部からお伝えします
「つーか、ママって!? ガキか!?」


草太が言った言葉を俺は繰り返した。


「うるさいなぁ!!」


俺の言葉には反応した梨衣子を見て、草太は目を見開く。



「また始めるっ」


そうやってまた梨衣子のおかんに止められる。




「草ちゃん、かな兄来てたの!? 言ってくれればいいのに〜」


リビングについたところで、急に出てきた梨衣子の弟の順が、悔しそうな顔をして言う。


「えっ、うん……。まぁ、うん……」


順の目の前に草太は、かなりどもりながら返した。


強制連行されたとか、カッコ悪くて言えねぇよな……。

俺に振られなくてよかった……。



「え、何!? 密会!? もしかして姉ちゃんとイチャついてるとこ邪魔された〜?」


その様子をどうとったのか、順の瞳はワクワクしていた。


「何? お前思春期?」


「軽く殺すよ?」


さすがにムカついたのか、冷たい態度をとった草太と梨衣子。



つーか弟だからって容赦ねーなぁ、梨衣子……。


まぁ俺も普通に死ねとか言ってるから、人の事言えねーけど……。







< 31 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop