言いなりデイズ


ボソッ「帰りませんよ…。」

「聞こえないんだけど。」


ムカッ‼


あたしはツカツカと歩いて、愁の前に来た。


もう君付けなんてしないんだから‼‼


そして、耳元で大きな声で言った。


「帰りませんっ!!!」

「うるせぇな。いちいち大きな声出すなよ。」


ふんだっ‼


ざまぁみろ‼‼


「ったく。ホント色気ねぇ。」

「うるさい‼」

「つか、さっさと荷物入れろ。」


そう言って、顎で部屋を促す愁。


絶対に入らないと決めたのに…。


あたしの誓いは脆く崩れ去った。



あたしはイライラしながら、重い荷物を持ち直し部屋に入った。




< 32 / 65 >

この作品をシェア

pagetop