言いなりデイズ


逃げ出そうと思っても、体に力が入らない。


第一、愁があたしの手を押さえてるから体も起こせない。


愁はやっぱり…


もう抵抗する力もないよ…。


なぜか不思議と諦めが簡単に着いてしまった。


…なんでだろう?


すると、愁の顔と手が近づいてきた。


あたしはギュッと目を瞑った。


でも、次に起こったのはすごく意外なことだった。


額に冷んやりとした愁の手が触れる。


えっ、なに?


困惑気味になりながらも、愁の手の冷んやり感が心地良くて。


さっきからの頭痛も少しだけ軽くなった。


「やっぱりな。」


すると愁が言った。


やっぱりって?


あたしは瞑っていた目を開けた。


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