恋……スル?-菅野 聡 編-







「…………はぁ。
また今日も遅くなっちゃったかぁ」



職場を出れば外は真っ暗で、空にはお月さまがキレイな弧を描いている。


専務ったら、今朝の私の遅刻に対してとりあえず休日返上は免れたものの。

でも代わりに、他のスタッフに行くハズだった仕事まで私に回され、結局今日もこんな時間になったというわけなのだ。



「今夜もコンビニご飯で決まり!…かぁ」



毎度毎度の事とは言え、やっぱり虚しいものは虚しい。


待つ人もいないアパートに、2人分のお弁当買って帰って…。



「…もう、見栄張るのもやめようかな…」




「はぁ…」とため息をつきながら、今夜もまた私はいつものコンビニへと足を向けた。




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