君の涙にキスを ~燐&蓮編~
Ⅷ.それぞれの決意
「優月。」

先に声を掛けたのは、蓮だった。

多分、優も雪兎の事で王に会いに行こうとしてたんだろう。

しかも、1人で。


「一人で行くつもり?水臭いな~」

いつだって俺達は、一緒に行くのに。

優は、1人で抱え込んじゃうところがあるからなぁ。

それだけ、優の中の雪兎が大きくなってるって事か。


「蓮、燐・・・ありがとう。」

今にも、零れそうになるくらい

大きな目に涙をためて、お礼を言う。


ん、まぁ。

ココに来たのは、偶然なんだけどね。

優には内緒にしておこう。

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