抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
・・・

何もする気はないのか、

そう思い安堵した私は、

手の力が抜け、物を落としてしまった。

・・・

「落としましたよ」

そう言って圭子が、

私の荷物を拾ってくれた。

・・・

「ありがとうございます」

私もニッコリ微笑んだが・・・

・・・

一緒にあの封筒を渡され、

笑顔が消えた。

・・・

しかし圭子は、

何事もなかったように、

去っていった。

・・・

「どうかしたのか?」

拓哉が私を見つめる。

「・・いえ、

なんでもありません」

私は作り笑いをした。
< 347 / 480 >

この作品をシェア

pagetop