Diva~見失った瞬間から~
「…………っ、ごめんなさい、皆さん。
私…今日はここで帰らせてもら…」
ここから、早く去りたい。
涙が零れてしまう前に、走りたい。
帰る、そう言おうとした。
ドアに向かって、走ろうとした。
その時。
「お、何だ。揃ってるな。」
最悪のタイミングで、誰かが来た。
「…………ん?誰?」
ポロ…。
私の下目蓋に乗りきれなくなった
少量の塩分を含んだ雫が頬を伝った。
あぁもう。最悪。