Diva~見失った瞬間から~

「知りたい?知らなくて良い?」

言い方が少し軽い。

葉月君、こう言う声も出すんだ。


てゆうか、知りたいか、

知らなくて良いかって言われたら…。


「知りたい。」

でしょ。


「んー、そっか。じゃあ…。」

葉月君が、私との距離を詰める。


「早く、歌えるようになれ。」

その言葉は、やっぱり優しい声色。


後から、頭に優しい温もりを感じた。


「そしたら、教えるから。」

さっきのような悪戯な微笑みじゃなく、

今度はいつもの温かな微笑みで言った。


「………うん。」

心臓が、温まる。


"生きてる"って、感じがする。




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