恋はいっぽから!





職員室を出て。




私は……、ふと思う。








ニシハルが考えていることは、よくわからなかったけど。






彼がくれたお菓子の味は、



なんとなくだけど……




本当に、おいしかったような。








「…………。いけない、早く行かなくちゃ。」





私は一度だけ、職員室に振り返る。








ニシハルは……



微かにタバコの香りがした。







「……しまった。タバコのこと問い詰めるハズが……!」








こうも簡単に、私が流されると思わないで欲しいわ。








ドアの向こう側。


きっと飄々ととたたずんでいるであろうニシハルを睨みつけて……





私は、その場を去って行った。









< 13 / 1,065 >

この作品をシェア

pagetop