先生に会いたい
結局、私とくるみと先生の3人で面接練習をすることになった。
先生は部活が忙しくてなかなか日が合わなかったけれど、公立入試の前日に面接練習をすることになった。
先生の前でテンパって恥じをかかないように、くるみと面接練習なんかいらないくらいに練習した。
そして、ついに先生と面接練習の日。
チャイムと同時に急いでくるみのクラスへ行き、トイレの鏡で最終チェックをしてから、先生のクラスへ直行した。
先生しかいないはずの教室から声がした。
「あれ、愛梨じゃない?」
くるみが指差す方向には、愛梨がいた。
愛梨も、きっと先生に元気をもらいに来たんだ。
廊下に響く、先生の笑い声。
ちょっと複雑な気持ちになりながら、愛梨が教室を去るのを待った。
愛梨が教室から出る姿を確認すると同時に、先生の教室へ走った。
先生は教室の窓から顔を出して、下校するみんなに手を振っていた。
「頑張れよ~!お前らなら絶対大丈夫だから!」
そんな先生の言葉に、みんな笑顔になる。
みんな、先生のこと大好きなんだね。