先生に会いたい
「あった!あったよ!」
「あった!私もあった!!」
雨の中の合格発表。
張り出された番号の中に、くるみと私の番号はちゃんとあった。
くるみと私は、無事同じ高校に合格した。
ちゃんと私たちに、桜が咲いた。
合格証書をもらうため、再び再登校した。
先生が私を待っていた。
「せんせ~!受かったぁ~!」
濡れることも構わず、くるみと一緒にさしていた傘の中を抜け出し、先生の胸に飛び込んだ。
「よくやったな」
先生は私の頭の上で、静かにそう呟いた。
「それだけ?先生もっと喜んでくれるかと思ったのに……」
「だって、当たり前だと思ってたもん!」
先生はそう言って、いたずらっ子のような笑顔で笑った。