誰も信じない
父が倒れた?先が長くない?

父には申し訳ないけど、私からすれば自業自得っていうもの。あれだけ私を傷つけておいて、今更なんだっていうの?母も同じ。なんだっていうの?



その後の仕事はあまりはかどらなかった。頭の中で母の言葉がグルグルしていた。


「橘さん、さっきの電話の人は?」


稲村先輩が聞いてくる。電話を取り次いだのは、稲村先輩だった。


「あ、クレームでした。(笑)」


「そう。」





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