誰も信じない

カクテルは恋の味

新田さんは、すごくおいしそうにソルティ・ドッグを飲んだ。


「ん?」


目が合うまで、ずっと見つめていたことに気づかなかった。慌てて目を逸らした。隣に新田さんがいて、嬉しくてドキドキする反面、寺田さんの嬉しそうな声が耳から離れない。

そしてその声がこだまするたびに、私は『失恋した』って現実を突きつけられる。




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