誰も信じない

美穂

私達は車に乗って、水族館を後にした。


「僕の気持ち、受け止めてくれてありがとう。すごく嬉しいよ。すごく幸せだ。」


私は微笑んで、窓の外をずっと見つめた。

私も久しぶりに満たされた気持ち。



いや、学の時はここまで満たされた気持ちには、なったことがないのかもしれない。学は人気があったし、色んな女性と関係を持っていた。

私は学が離れていくんじゃないか?って、ずっと不安でいっぱいだった。



でも天野さんは違う。





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