誰も信じない

新田さん

何だか新田さんに、顔を合わせづらい。あんな風に拒絶してしまったら、普通は不愉快に思うよね?

でも怖かった。人を信じてしまいそうな自分が、すっごく怖かった。そしてまた裏切られるのが怖かった。

幸い出勤しても、会社に新田の姿はなかった。もう営業に行っているのだろう。私はホッとして事務の仕事に没頭した。




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