令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~
「え、どんな?」

「俺のも想像だからここだけの話な?」

「う、うん……」

「彼は、吉田グループが欲しいんだと思う」

「え?」

「と言っても俺は当分隠居するつもりはないから、吉田グループというバックと財力が目当てなんだろう。早川家の経済事情は、かなりひっ迫してるからな」


俊樹さんの家はデパートを経営しているけど、デパートって、最近はショッピングモールにも押され、業績があまり芳しくないらしいから、たぶんそういう事なんだろうと思う。


「ああ、それはあるわね、きっと。さっき、お父様が吉田グループの将来を俊君に任せてもいい、みたいな事を仰った時、彼はニヤッとしたもの」


うわあ、ママはよく見てるなあ。私は全然気づかなかった……


「やっぱりな。でもまあ、栞を含めて俺達の意見は一致したな?」


パパはそう言い、ママと私はしっかりと頷いた。しかし、「でも……」と私が一つ心配事を言い掛けたら、


「わかってる。問題は親父だよな? でも心配するな。俺がガツンと言うから」

とパパは言ってくれた。


「うん、お願いします」

「おお、任せろ」


とパパは自信たっぷりに言ったけど、本当に大丈夫なんだろうか。ちょっと、不安……

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