美容師男子×美麗女子


「美咲と違って、お前は可愛くねーの」

「じゃあ、今からお姉ちゃんのところに行けばいいじゃん」


あたしは、机に音楽プレイヤーを置いた。

少しでも、春樹くんと目を合わせないために。


「お前、俺のことまだ嫌いなのか?」


机に置いた手が、一瞬動いた。

春樹くんを睨み上げる。けど、結局迫力に負けて目をそらしてしまう。


「嫌い、大っ嫌い」

「ふーん」


春樹くんは大して気にしてなさそうに、話を流した。

だけど、その代わりにあたしの肩を掴む。


「俺は、嫌いじゃないけど」


春樹くんの黒髪が一瞬横切った。

すぐに、唇に感触がする。


声は、押し殺した。

音は立てない。親にばれても嫌だし、春樹くんを喜ばせても嫌だから。


ただ、顔はそらした。胸は押した。抵抗したところで、これっぽちも効かないけど。


「・・・・・・・・、っや」


大きい手で、乱暴にあたしの顎と首を掴む。

そのままずるずるベッドへ引きずって、あたしの口を指で無理矢理抉じ開けた。



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