初恋草



赤くなった顔を見られるのがイヤで、そろそろと顔を反らしながら引きつった笑顔を作った。





「え…っと、まぁこんなもんかな……ははは」




「そか。じゃあ、戻るか…。
…わざわざ案内させて悪かったな」


「い、いやっ?気にしないで!!
戻ろ戻ろ!!」





ぐわあぁぁ………!


動揺しすぎだろ、あたし!!



ああぁぁ……


死ぬほど恥ずかしい……!















でも、あたしは気づいていなかった。



後ろで、あいつも顔を赤くしてたことに…
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