初恋草



「…上等。」


そう言って、ヤツはフッと笑った。





「始め!!」


ピーッとホイッスルが鳴った。











「………っ!……くっ…」


試合を始めてから早数分。


なかなかヤツは根を上げない。





足に掛けようとしても、上手くかわされてしまう。






「……ハァ…ハァ…」




あたしは既に息があがってるのに、斎藤は息があがっていない。


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