初恋草



でも、確かにあたしは地面に寝そべっている。




これは投げられた証拠だ。



「れい!」



「「ありがとうございました。」」





負けた……


戻ってくると、すぐにまた早希が近づいてきた。


「華純!」


「あ…早希。」



「ドンマイだったね。

…にしても!

斎藤くん強いね!」


「うん…そうだね」


負けた…





ずっとそのことがまとわりついて、早希の話もまともには聞いていない。

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