青のキセキ
タクシーの中で、彼女は普通に話しかけてくる。


俺が触れたこと、怒ってないのか?


怖くないのか?




美空の言葉に返事をしていると、俺を覗き込む美空。





思わず息を飲む。






涙こそ浮かべてないが、夢の中でみたのと同じ、澄んだ瞳。






胸の鼓動が大きくなるのを感じる。









そのうちに、美空のマンションに着いた。




サイドミラーに映る、タクシーを見送る美空の姿。







美空の姿が見えなくなるまで、俺はミラーから目が離せなかった。







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