青のキセキ
企画部へ戻ると、佐山さんを始め、みんなが心配してくれた。


部長も早退してもいいと言ってくれたけど、体調も落ち着いたので、終業時刻まで仕事をする事にした。


席に着くなり、課長が私に声を掛ける。


「美空、無理するなよ」


私を真っ直ぐ見つめる、課長の瞳。




胸がドキッとするのを感じ、思わず目を逸らす。



「は..い。さっきは、すみませんでした」


そう言って、私は机の上に置いてあった書類をパソコンに打ち込み始めた。







課長の目を見られない。




課長が側に居るだけで、こんなにも胸がドキドキする。






キーボードを打つ指が震える。
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