青のキセキ

朝食後、ホテルを出て九州支社へ向かう。


昨日の続きの会議に出席し、とりあえず午前中で今回の会議は終了。


あとは帰るだけだ。


まぁ、多分、近いうちに再度こっちに来ることになるとは思う。


こっちに企画部が出来るまで、まだまだ話し合わなければいけないことがあるからだ。


部長の許可さえ得られれば、また美空と来たい...そう思った俺。



「公私混同も甚だしいな」


美空に聞こえないように呟く。













これから帰る時間まで、まだしばらくある。

まずは、昼飯でも食べるとして。


さて、それからどうするか...。



美空に相談しようと声をかけたが、一点をみつめたまま俺の声に気づく気配がない。



どうしたんだ?



何度か美空の名を呼ぶ。少しずつ声を大きくしながら。






一体、どうしたのか?疲れたのだろうか...。




出張が終わるのが寂しいという美空。



美空の一言で、こんなにも胸が熱くなる。



抱きしめたくなる。



そんな可愛いこと言うなって。



このままじっとしていれば、きっと抱きしめてしまう。

そう思った俺は、美空の手を引っ張り、歩き出した。



でも、美空の気持ちが嬉しかった。


俺も同じ気持ちだから。



























< 343 / 724 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop