青のキセキ
壊れゆく


幸せな時間は、あっという間に過ぎて行き、夜明けと共にホテルを出た私達。



タクシーでマンションまで送ってくれた課長は、そのまま東北へ戻っていった。



部屋へ入った私は、ベッドに横になった。



課長を想う気持ちが大きくなりすぎて、心が震える。






瞼を閉じ、少しでも眠ろうとしたものの、課長との情事を思い出して眠れなかった。


課長に抱かれるのは初めてじゃないのに。


未だに彼に抱かれた後は、余韻に浸ってしまう。


彼が私の中で余裕をなくしている表情が好き。


私を感じてくれていると、身を以て知ることができるから...。




そして、体に残る異物感。


彼と肌を合わせたことを実感させてくれる。





こうして彼の残像に浸りながら、私は浅い眠りについた。

























< 450 / 724 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop