青のキセキ

「今週末、遥菜ちゃんに会いに行こう。俺も一緒に行くよ。久香も会いたいだろうけど出産間近だし、とりあえず遥菜ちゃんのことは黙っておくよ」



「...は?美空に会って何するんだよ」



美空が俺以外の男と幸せに暮らしているのを、わざわざ見に行けと言うのか...?



「確かめたいことがあるんだ」



翔は、そう言った。




一体何を確かめると言うのか。


ただ、あまりにも翔が真剣な顔で話すもんだから、俺はそれ以上反対はできなかった。



美空に会いたい気持ちはある。しかし、俺以外の男の横で幸せそうに笑っている彼女を見て、俺は平気でいられるのだろうか。

いや、無理に決まっている。想像しただけで、胸が締め付けられるように痛む。



美空が選んだ男を見たい気もするが、辛くて苦しくて堪らない。




自分がこんなに情けない男だったことを痛感して、呆れるのを通り越して笑いさえ起こる。




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