青のキセキ
「さ、後片付けも終わったし、帰るとするか...」

と、両手を頭上に上げて、軽く伸びをした翔さん。


「久香、おい、起きろ。帰るぞ!」

むにゃむにゃと寝言を言っている久香に声をかける。




「じゃ、私もこれで」

ドアの方へ歩きかけた時、

「美空さん」

と、海堂さんに呼び止められた。




「はい?」

振り返るのと同時に、彼の手が私の腕を掴んだ。


「!!」

ビクッと硬直する身体。





「あ、ごめん。これ、忘れ物」


私の反応に少し驚いたように、海堂さんは私の腕を掴んだ手を話した。彼の反対の手にはブーケがあって....。




「あ、ありがとうございます」

ブーケを受け取り、逃げるように店を出た。

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