しこりよさようなら
診察室に入って衝撃を受けた。


そこにいたのが男の先生だったからだ。


外科だから当たり前だろうけど、それまで私は女の先生にしか当たらなかった。


それに先生とはいえ、赤の他人の男の人に胸を晒したり触られたりするのは抵抗があった。


先生は早速、「細胞検査をします」と言った。


細胞検査にやる気満々だった。


私は「はい……」と言いながら、「どれ位痛いですか?」と聞いた。


「針を刺すんだからそりゃ痛いね~」


「そうですか……」


私は先生に正直に細胞検査が怖いことを伝えた。

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