秘密の時間


大丈夫?なのかな??


今日はあまりパソコンの向こう側を見ない様にしていた。



部長の姿を見ただけで、暴れだす鼓動。



それに昨日の事があるから、あまり見たくなくて見ないように心掛けていた。



資料の表紙を捲り、仕事を始める。



ふとそのページに付箋が挟まれていて、部長からのメモ書きが合った。



『昨日は悪かった。約束なんかしたばっかりに、迷惑掛けたな。でも、これに懲りずにまたいいかな?電話しても…』




小さな付箋にびっちりと書かれた部長の文字。



ふと視線を上げれば部長も私を見ていて視線は絡まる。



でも、あれ?いつもと様子が違う。




そんな事考えていたら、お昼休みの始まりのチャイムが鳴る。




みんながばらばらと席を立つ中、私もそっと席を立ち自販機へ急いだ。


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