アナタとの距離
意地
「彩乃。アナタは1人でやってけるわね。」
合格発表が終わり一週間たった頃、ママに言われた言葉だった。
「え、どういう意味?」
意味なんか分かってたけど…。
その事実を受け入れるのが怖かった。
だって…私は、もう捨てられるんだから。
「あのね、パパとママ彩乃の卒業式には、この家出て行くわ。」
あまりにも単刀直入すぎて、私は凍り付いてるしまった。しかし、そんな事お構いなしに今度はテレビを見ていたパパが話し始めた。
「彩乃、べつにパパ達は、彩乃が嫌いで言ってるんじゃないんだ。ただ、ママとも話したんだが、彩乃も大学進学するし立派な大人になる。だから、これからは1人で生活して勉強しなさい。もちろんお金は気にしなくて大丈夫だ。安心しなさい。」
「……ぅ…そ…」
「なんだい?彩乃?」
「…嘘つきって言ったのよ!!私、知ってるんだから!!パパとママが夜リビングで話してた事!お兄ちゃんの事も、パパが本当のパパじゃないって事も、ママが私を降ろそうとしてたことも!!そこまで私の事嫌いなの??パパ、ママ!!」
私はあまりにも動揺してしまい、全てをはなしてしまった。
話した後
後悔した。
後戻りは出来ない。
でも、心の片隅には、まだパパとママを信じてた。
『そんなはずないでしょ(笑)』
って笑ってほしかった
「な~んだ。アンタ聞いてたんだ。」
「隠してたコッチがバカみたいだったな。」
その瞬間からパパとママは居なくなった。
今、私の目の前にいるのは、知らない男と女だたった。
家族ごっこ終了。。
」