アナタとの距離
「…やっぱ来たんだ。」
あれから1時間部屋で考え事をしてたら、気がつくと10時になっていた。
部屋に入ってきた雅紀の第一声がそれだった。
「…。雅紀が来いって言ったから。」
「あ~そうだったな(笑)」
雅紀は鼻で笑った。
何が、おかしいんだろう…。
「は~。今日は疲れた。」
そう言うと私の隣にあるソファーに腰を降ろした。その時フワッと匂いがした。
雅紀の匂いじゃない。
女物の甘い匂い。
それはまるで、『今まで抱き合ってました』と思わせる私にとってはヒドく辛い匂い。
「な~に。その顔。めっちゃ泣きそう(笑)」
雅紀はバカにしたように私を見た。
「別に…なんでもないよ。」
私がそれに対して文句なんか言えない。
それを知ってて雅紀は私に突っかかってくる。