シンデレラに玻璃の星冠をⅢ


ピーッッッ!!!

ピーッッッ!!!


時折混ざるホイッスル。


それにより首飾りは減じられ、


「5秒定義(ルール)」

「3秒定義(ルール)」


追い詰められていく。


櫂と小猿以上の早さを持たねばならねえし。


『残り、あと382個です』

『残り、あと269個です』



ああ、なんて微妙な数を行ったり来たり。


それでも皆頑張っている。

頑張れ俺達!!!





ピーッッ!!!


やばい。

俺の鎖が…緋狭姉の何処かに触れた。


「ふふふふふ」


突然緋狭姉が笑いだしたんだ。


何だか…

嫌な予感がして。



「これからの定義(ルール)変更・追加のを放棄して、最終裏定義(ルール)追加」



俺達は…緋狭姉を見た。

馬鹿げたような紙のオニ面を被る緋狭姉から、威圧的なオーラがめらめらだ。


最終…。


どくん。


嫌な予感しかしねえよ。




「"イヌの散歩"…発動」



出て来た言葉は、緊張感を幾分弛めた。



何だ、そりゃ!!!?



「ニノ、何だそれは!!!」

『お答えします、櫂様。イヌの散歩とは…イヌの鎖と櫂様とサルの手枷が』


「わわわ、何だ、引っ張られる!!!」

「俺もだ!!!」



そして――



ガチャッ。




『離れないように繋がれます』



「「「えええ!!?」」」



俺達は声を上げた。



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