いじめのその先
告白

突然声を上げた空也君。
幸恵ちゃんや立川君も驚いている。

「空也…どうした?」

「あ…」

立川君に声をかけられ落ち着きを戻した空也君は、私達の顔を見比べた。
すると一つため息をつき真剣な眼差しで言った。

「…明日、学校に言って話したいことがある。」

「え…」

「君達だけじゃなくて、クラス全員に聞いてほしいことがある。…放課後の17時に咲枝以外を集めてくれないか?咲枝に聞かれるわけにはいかない。」

私達は顔を合わせて頷いた。

「分かった。」

次の日、みんなの様子はいつもと違った。毎日の様に繰り返されたことが今日は一つも起こってない。

きっとそれは私達が昨日みんなに連絡をしたから。空也君が放課後、話したいことがあると。

放課後、空也君が学校に来た。久しぶりの空也君の登校に普通ならみんな喜ぶ表情が、今日は真剣な表情になっていた。
空也君はドアを閉め、ゆっくりと教壇に上がり息を吐いた。

「さっそくだけどみんな聞いてほしい。今から僕が話すことが真実だ。」

そうして話し始めた空也君だが、その話は信じられない話だった。

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