ゆびきり
 俺は、今日寝れなかった。愛羅の事が、いつも以上に気になっていたからだ。どうして、言ってくれなかったのか。なんで、松尾莉実が愛羅を助けたのか。

 次の日。
「おはよう!陸斗!」
 俺は、目が点になった。なぜ、愛羅が俺を迎えに来たんだ?
「なんで?って思ったでしょう?今日は、早くいって優姫ちゃん達3人を、驚かそうと思ったからなんだ!」
 朝から元気だね!愛羅さん。俺が、どんだけお前を心配したと思っているんだよ!
「あっそ。じゃあ、走っていくか!」

「あれ、愛陸早い!今日は、早かったんだね!」
「まーね!だって、今日は早く起きたんだよ!」
「嘘だ!絶対に、陸斗が早く迎えに来たんだもん!ね?陸斗!」
って、俺に振るなよ!
「まぁまぁ、早く学校に、行こうぜ!」
ナイス、翔輝!助かった…
この言葉で、俺達は学校に向かった。

 昼休み。俺は、翔輝と昼飯を食べていた。
「お前さ、昨日の話引きずってるのか?」
 さすが、翔輝。勘が良い。
「まあ、いきなり言われたしな…」
 それに、愛羅が俺じゃなくてなぜ優姫と理華にしか、この話をしていないのかも気になるしな…
「俺も、お前の気持ちがわかるんだ。」
 あの明るくてみんなに優しい翔輝が?なんで、この気持ちがわかるんだ?
「俺さ、優姫と付き合う前に、優姫の事は何でも知っていたいって、思ってたことがあって…」
 そういえば、3人は幼馴染みだったな。
「その時は、どうしたんだ?」
 俺は、考えていた言葉がすぐに出てしまった。
「俺は、どうもしなかった。だって、この気持ちが相手の事が、好きなんだ。って思えたから…」
 俺は、翔輝がうらやましくなった。

 
 なあ、愛羅。
 
 俺は、愛羅に初めて会った時から、ずっとずっと好きなんだ。
 
 お前は、俺があの約束を忘れたと思っていないか?
 幼いころにしたあの約束を…
 

 ……大きくなったら、結婚しようね……

 大好きだ、愛羅。
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