【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「でもさ、なんで夜なの?」
「陽が射してない方が、少しだけマシだから」
「へぇー。
なんか吸血鬼ぽいね」
「だから吸血鬼だってんだろ」
「あ、そか」
またマヌケなこと言っちゃった。
でもさ。
椎名冬夜と話してて、血を飲む以外に初めて吸血鬼ぽいって思った会話だったんだもん。
現代の吸血鬼とか意味不明なことばっかり言うから、そんな風に思われるんだよ。
原因は椎名冬夜になるんだから仕方ないよね。
「夜になれば動けるの?」
「……多分」
「え? 多分って。
もし動けなかったら、どうするの?」
「そん時は……ココで餓死」
ええええええ。
ちょっと待ってよー!!!