【完】愛の血−超勝手な吸血鬼


「母さん趣味悪ぃ……」



まじで趣味わりぃんだけど。

俺の好みのタイプとはかけ離れているこの女の、どこが可愛いって?



「はぁ? 冬夜、仁奈ちゃんの事、無理だからそんな事言ってるんじゃないの?」

「んな事ねーよ。こんな女簡単だろ」

「じゃあ、大丈夫よね」

「なぁっ!」

「男に二言はなしよね」

「チッ! ハメたな!?」



母さんの言葉に思わず言い返してしまった俺は舌打ちすることしか出来なかった。

もう一度見直しても、小さくて童顔で、成長が止まったかのような幼児体型のコイツに変わりはなく。


俺のさがしてた相手って……こんな奴だったのかよ。



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