蒼空~キミの名前を呼ぶ~
「………ッ///」
さっきまでうるさかったのに、急に静かになった斗真。
「とぅま…? 顔、赤い゙…
熱、移っちゃった…?」
「違うよ」
そう言って、真っ赤になった顔を斗真の大きな右手で隠した。
「……?」
あたしは、意味がわからなくて首をかしげる。
すると、真剣な瞳をして斗真が言った。
「…キス、していい?」
「…は!?」
あ、喉痛い…じゃくて!!
キス――!?
意味がわからないあたしに、どんどん斗真の顔が近づいてくる…。
恋人なんだから当たり前――…?
この2ヶ月、手を出すのが早そうと思っていた斗真は、びっくりするくらいなんにもしてこなかった。
そうだよね――…。
恋人、なんだから……。