蒼空~キミの名前を呼ぶ~



「あたし…最低なことした…っ

斗真のキモチ、利用して…、
斗真に逃げてた……


それで、斗真を傷つけ…」



「ストーップ!!
それ以上言わないで!」





オレは美紗の言葉に被せて、叫んだ。





「あのね、美紗…

最低なのは、オレの方だよ?



美紗のツラいってキモチ利用して…

それに附け込んだんだ



美紗は気にしないで?」






本当に最低だ…。

でも…


そうでもしないと、アイツには…
高野には勝てないと思った。



美紗の心の中はいつでも、高野以外入る隙なんてひとつもなくって…


そんな高野が羨ましくて、仕方がなかった。








本当にズルいことをしたと思う…。





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