跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
淡い桜色の着物。


松、梅、牡丹の柄が袖や着物の裾を彩っていた。



「本疋田の総絞りだ…」


和也は、もうひとつの箱から、帯を取り出す。



「これは名古屋帯…」


クリーム色で満開の桜の枝が描かれていた。



私の持ってる着物と帯とは全然、違う。外見と肌触りで高級品だとわかった。



「これ…高くない?」



「…300万くらいかな?俺の給料じゃあ買えない…代物だ」



「ええ~っ!?」



私の年収と似た値段に愕然…



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