跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
「俺はBランチするけど、桜瀬さんは?」



「私もそれで」


「じゃあ~呼ぶね」


緑川さんは呼び鈴で従業員を呼んだ。

オーダーも終えて、水を一口飲んだ。



「あのさ、桜瀬さん」


緑川さんは大きく深呼吸を繰り返し、膝に両手を置いた。



「どうしたの?畏まって…」



「すいません。友達の好で俺のお願い聞いてくれますか?」



「なに?」



「俺の恋人になってください」



「恋人って!!?」


私は思わず大声が出てしまった。


周囲をキョロキョロ…皆の様子を伺う。幸い、誰も気にしてる様子はなかった。
< 54 / 203 >

この作品をシェア

pagetop