跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
* * *


「桃…桃…」



何度も耳許で愛言葉を囁く和也。


全身が甘い痺れに狂ってしまう。


彼の部屋は観葉植物に溢れていた。



「花はないのね・・・」


行為の後も、和也は私の身体を離さなかった。



「目の前にいるじゃん。桃が俺の花」



「えっ!?私が花っ?」


「花は蕾の間から愛でて世話してあげたら…キレイな花を咲かせる…」



「・・・」



「桃の花は咲いてるけど…もっと愛でてあげたらキレイな花を咲かせるよ」


< 63 / 203 >

この作品をシェア

pagetop