悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~

6.不安




翌日の土曜。

灯里はリビングで分厚い雑誌を開いていた。

いわゆる『結婚情報誌』というものだ。

そろそろ式の準備を始めないとならないのだが、何から手を付ければいいのかわからない。

ので、昨日の帰り際に情報誌を買ってきてみたのだが……。


「……え、式ってこんなにお金かかるの?」


灯里は目を見開いた。

式は自分が思っていたより相当値が張るらしい。

呆然とする灯里を隣に座った玲士が覗き込む。


「やり方や式の内容にもよると思うけど? でもいいんじゃないの、一生に一度のことだし。悔いのないようにしないとね?」


玲士は微笑って言う。

灯里はうーんと首を捻った。

灯里はこれまで結婚式にはほとんど参加したことがない。

そのため今時の結婚式がどういうものなのかあまり想像がつかない。

灯里は子供の頃に出席した、親族の結婚式を思い出した。


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