純潔の姫と真紅の騎士
黒い靄
私の世界は鳥籠のように狭かった。

だけど、自分が鳥籠の中に閉じこめられているなんて考えてもいなかった。

鳥籠が自分の世界だったから。

自分の気持ちも相手の気持ちも知ることもなかった。

わたしは操り人形だから。

「闇を背負うのは私で終わり」

もう、誰も苦しまないように……。
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