続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「犬もかわいいけど、猫の耳とは全然違うだろ。
猫の三角耳のかわいさが分からないなんて、お前の目は節穴か?」


「俺にはさっぱり理解できません。
ジェニー・ヤンの美しさが分からない兄さんの目の方が節穴ですよ。
彼女と猫だったら、俺はジェニー・ヤンをかわいがりたいですけどね。
兄さんが本当に男なのか心配になりますよ」


パソコンでゲームをしながらも、失礼なことを言い続けるうちの末っ子。


「お前最低だな!
猫のかわいさが分からないなんて!」


「怒るところそこですか!?」


これ以上こいつと言い合いしていたら、冗談抜きで時間が無くなるので、イライラしながらも駐車場に向かった。

生意気な末っ子のせいでイラついた心を、ルンルンのことを思い出して落ち着かせる。

ルンルンのことを思い出すと今度は逆に、口元がニヤけるのを押さえることができない。

今からふわふわな真っ白の体をモフモフしながら、かわいい三角耳を堪能できるんだ。

しかし運転しながら一人でニヤニヤしていたら、ファンに見つかるというより通報されそうなので、かばんからマスクを取り出してから、車のキーを差し込んだ。
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