あの日の君へ
☆one☆

出会い

あたしたちの出会いは最悪だった。

******



カッ…カッ…カッ…ギィィッ

立ち入り禁止とある屋上への扉を戸惑うことなく開ける。




夕日に染まる町、学校そしてあたし。

下を見るとずいぶん高い。

少しの恐怖とそれを上回る喜び。

やっと……終われる……


不意に込み上げる笑みをそのままにフェンスに手をかける。

さよなら、みんな

向こうで待ってるから。

一気に飛び降りよう……

手を離す直前__

_ガシッ__

「待てよ」

誰?

私の手を掴んだやつは知らない男。

「!?……邪魔しないで……」

止めてよ……離して。

今止められたら__

決意が揺らいじゃうじゃん……


「__なんで死ぬんだよ」



「関係な……キャッ!」

ドサッ____

「痛ッッ!何すんのよ!」

フェンス越しだった手を引っ張り、床に投げられる。

尻餅をつき、涙目で見上げると、男は私を睨みながら

「もう一度聞く。なんで死ぬんだよ」


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