secret name ~猫と私~
横から呼ばれ、同時に腕を引かれる。
驚いた佳乃は立ち止まり、それを見ていたセッテも、目を丸くしながら立ち止まった。

「アンタがこんな時間にココ歩いてるなんて、思わなかった!」

「香里!」

大学の友人の香里が、そこにいた。
彼女の会社は近くないはずなのに、何故かと問えば、この近くへ会社の届け物があったとのことだ。

「知り合いなん?」

「大学からの友達よ。」

香里に向かって軽く頭を下げるセッテに、彼女は思わず見とれているようだった。

無理もない。
佳乃だって初めてセッテに会った時、見とれたのだから。

「ちょ・・・ねぇ、佳乃、彼氏?!」

「違うわよ。こないだ話したでしょ。」

香里は納得したように無言でうなずくも、セッテから目が離せないようだ。

「本気でイケメンじゃん・・・」

「おおきに。ほめられてもなんも出せんで、すいません。」

あ、飴ちゃんぐらいなら……と、いつもの調子で冗談を言いながら、セッテは笑う。
その笑顔に、香里は完全に目を奪われていた。
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