secret name ~猫と私~
そんなことを考えながら、プリンタで印刷した書類を経理部に持って行ってもらおうと、セッテを呼んで頼んだ。

「七海君、頼むわね。」

「はい、課長。ああ、せや……」

書類を受け取り、数歩歩き出したセッテが、佳乃を振り返る。

「何?」

「パソコンの修復て、どこに頼んだらええです?ちょい俺もわからんようになってしもて。」

多少の事なら自分で直してしまいそうな彼が、分からないのが意外だった。
ついでに聞いたにしては、顔はかなり難しい。
何かしらのトラブルが発生していることは、想像に容易かった。

「それなら、設備メンテナンス課があるけど。」

「ほな、そこに頼んできますわ。」

設備メンテナンス課の場所を佳乃から聞いたセッテは、礼を言って再び背を向けた。
広報部を去る彼の背中を、見送らずに仕事に戻る。

あまりいつまでも目で追いかけていては、他の社員に示しがつかないような気がした。

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